ピエール・アレシンスキー展:Pierre Alechinsky

圧倒的な筆の勢いと、抽象と具象のはざま、独自の画風で勝負する画家ピエール・アレシンスキー(1927~)は、ベルギー現代美術を代表する作家の一人です。彼が戦後のアートシーンに躍り出たのは、1948年結成の前衛美術集団コブラの活動を通じて。内面から湧き上がる情熱を描き出したこのグループは短命に終わりましたが、彼はその精神を受け継ぎました。また日本とも深い関わりを持ち、禅の画家・仙厓を師と仰ぎ、また前衛書道家・森田子龍と交流し、自由闊達な筆の動きに影響を受けました。日本を訪問した1955年には「日本の書」という短編映画を撮影します。さらにアレシンスキーはコミック本に刺激され、枠を設けて描く独特のスタイルを生み出しました。また著作も多く、文筆家としても活躍するアレシンスキーの絵画作品には、文字や言葉に対する強い思い入れが随所に見受けられるのも特徴です。 90歳近い現在も常に新たな作品を発表しつづける実力派の画家ピエール・アレシンスキー。本展は日本・ベルギー友好150周年を記念して開催される日本初の待望の回顧展です。(HP)







来日時、篠田桃紅にも出会っています


写真に対抗して  1969

自由で楽しいアレシンスキーの世界、
絵と文字の融合があります

無制限の責任  1981

紙をキャンバスで裏打するユニークな仕様
紙は古地図など


肝心な森  1981

アクリル絵の具とは思えない透明感




左手は絵を描く
右手は文字を書く



アントワープにもスヘルデ川にさえも建物の望みはない 1978

水彩、閉じられた郵便物

財布の件で損をした  1978

水彩、郵便物

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